チューナーに頼らずチューニング出来ますか?
ギターのチューニングをする場合、みなさんは何でチューニングしていますか?
多くの人はギター用のチューナーを使いますよね。
しかし中にはチューナーしか使ったことがない。あるいはチューナー以外でチューニングする方法を知らない!特にギター初心者に多いようです。
確かにチューナーを使えば素早く簡単に、そして正確にチューニングができますよね。
しかし、そのチューナーがない場合ギターのチューニングできますか?
ギターを弾く上でチューニングは基本中の基本です。
そこでチューナーに頼らず、そして自分の耳も鍛えるためのチューニング方法を紹介します。
耳を鍛える!
それはギター上達へのステップ
相対音感って知っていますか?
相対音感?
ん?絶対音感ならなんとなく知っているけど…多くの人はそう思うでしょう。
相対音感というのは、ほぼすべての人間に備わっている本質的な能力だそうです。
幼児期からピアノやバイオリンなど楽器に触れ、よほどの訓練をしないと絶対音感は身につかないようですが、大人になってからでも相対音感は身につくようです。
ただし「歌を正しい音程で歌う」「耳コピをする」などの訓練が必要になってきます。
そして、この「耳コピをする=耳を鍛える」ということがギター上達の上で大事になってくるのです。
まずは自分の耳を頼りにギターのチューニングにチャレンジしてみませんか?
チューナーは自分でチューニングした後に微調整するために使いましょう。
まずはチューナーを知ろう
チューナーにも色々な種類がありますよね。エレアコなどは最初からチューナーが搭載されているものもありますが、アコギの場合は自分のスタイルに合わせてチューナーを選ぶ必要があります。
クリップチューナー

ギターのヘッド部分を挟むよう装着します。シールドも必要ないのし、エレキギターにもアコギにも手軽に使える便利なチューナーです。アコギにはこのタイプがおすすめですね。
ペダルチューナー

足下に置いてエフェクターのように使うチューナーです。
シールドが必要になるので、ピックアップを増設したアコギであれば使用ができます。
スマホが普及し、ギターのチューニングアプリもたくさん出ていますし、web上にはチューニング方法などを紹介する様々なサイトもあります。
いざとなれば、いつでもどこでもチューニングができる便利な時代になりましたよね。
チューナーは色々なメーカーから色々な種類のものが発売されていますし、デザインや値段もピンからキリまであります。
まずは楽器屋さんを覗いてみてお気に入りを見つけましょう。
チューナーなしで自分の耳を頼りにチューニング!
さあ、いよいよチューナーを使わずに自分の耳を頼りに、自分の耳を信じてチューニングしてみましょう。
それが終わったらチューナーで微調整。寸分狂わずチューニングできれば最高ですが、あまり誤差も無くチューニングできたときは絶対に嬉しくなりますよ!
それではチューナーを使わない4つのチューニング方法を紹介します。
・音叉を使う

ここから必要になってくるのは「耳」です。基本的にレギュラーチューニングの場合、6E、5A、4D、3G、2B、1Eでチューニングしますよね。
音叉を軽く膝や机の角などで叩きます。ポーンという音がなったら、音叉のお尻の丸くなっている部分をアコギのボディに押し付けます。
そして5弦の開放弦を鳴らし音を合わせます。
最初はなかなか合わないかもしれませんが、音叉を鳴らした音と5弦の開放弦を鳴らし音が重なり、ちゃんと共鳴して聞こえます。
ズレていればキレイに聞こえませんので分かるはずです。
5弦のチューニングが合えば、あとは各弦のチューニングが合わせていきます。
音叉を使ったチューニング方法
1. 4弦のチューニング
5弦の5フレットを押さえながら4弦の開放弦と5弦を鳴らします。
音が重なりキレイに共鳴して聞こえるようにチューニングしていきます。
2. 3弦のチューニング
4弦の5フレットを押さえながら3弦の開放弦と4弦を鳴らします。
音が重なりキレイに共鳴して聞こえるようにチューニングしていきます。
3. 2弦のチューニング
3弦の4フレットを押さえながら2弦の開放弦と3弦を鳴らします。
音が重なりキレイに共鳴して聞こえるようにチューニングしていきます。
2弦を合わせる場合だけ、3弦の4フレットを押さえるので間違えないようにしてください。
4. 1弦のチューニング
2弦の5フレットを押さえながら1弦の開放弦と2弦を鳴らします。
音が重なりキレイに共鳴して聞こえるようにチューニングしていきます。
5. 6弦のチューニング
6弦の5フレットを押さえながら5弦の開放弦と6弦を鳴らします。音が重なりキレイに共鳴して聞こえるようにチューニングしていきます。[/aside]
キレイに共鳴して聞こえるのがポイントです。
それに耳が慣れればちょっとしたチューニングの狂いも分かるようになっていきます。それに、さほど高いもではないので一つ持っておくと便利ですよ。
ちなみにギター用以外にも音の浄化用にクリスタルチューナーという音叉や脳外科用の音叉などもあります。音叉の発する周波数によって用途が違うんですね。
・ピッチパイプを使う

ギター用にピッチパイプ(別名:調子笛)というものがあります。
最近あまり使っている人を見かけませんが、正直便利なものです。ポケットにいつでも忍ばせておく、なんてこともできますからね。
ピッチパイプには6弦から1弦までの各音があります。
この笛を吹き鳴らしながらギターのチューニングを調整していきます。
6弦から1弦まで順番にあるのですが、5弦から合わせていくのがいいでしょう。
6弦からスタートすると、どうしても6弦側のピッチパイプの音が低くて聞き取りにくい場合があります。
6弦は最後にチューニングした方が無難です。
ピッチパイプにはウクレレ用やヴァイオリン用のものもあります。間違って買わないようにしてくださいね。
・ピアノを使う

基本的にレギュラーチューニングの場合、順番に6E、5A、4D、3G、2B、1Eですが、それを音階にあてはめると6ミ、5ラ、4レ、3ソ、2シ、1ミということになります。
この「ミラレソシミ」をピアノなどの鍵盤楽器に合わせて行けばいいですし、5弦だけ合わせて、あとは上で紹介したチューニング方法で合わせていくのもいいでしょう。
チューナーを見れば分かると思いますが、ギターの周波数は440Hzです。ピアノもギターと同じ弦楽器で周波数も同じ440Hzになります。
また、ピアノには国際標準ピッチというのがあって440Hzと決められています。
・電話や携帯を使う

電話機や携帯の受話器を上げた時の「プー」という音を思い出してみてください。
あの音は「G-ソ」の音なんだそうです。ギターで言えば3弦になります。
チューナーも音叉もピッチパイプも、ましてや持っているのは携帯だけ。
しかもチューナーのアプリもダウンロードしていないし、携帯の電波も入らないし…なんていう時には携帯の受話器を上げた時の「プー」という音が役に立ちます。
3弦さえ合わせてしまえばいいんですから。
時報の「ピッ、ピッ、ピッ、ポーン」という音を知らない人はいないと思うのですが、あの「ピッ、ピッ、ピッ、ポーン」という音は電話で聞いた場合シの音、2弦Bに近いです。
そして、ラジオやテレビの時報は「ピッ、ピッ、ピッ」が440Hz、ラの音でギターの場合5弦Aになります。
「ポーン」が880Hzで1オクターブ高いラになります。
いざというときには、この時報でさえもギターのチューニングに役立ちますよね。
チューナーを使わないでチューニングする姿はクールですよ!
いかがでしたか、今は便利な世の中になったおかげで簡単に早くギターのチューニングができるようになりました。
しかし昔からのチューニング方法にはアナログでありながら、実は便利な一面を持ち合わせています。
そして確実に耳は鍛えられ耳コピがどんどん出来るようになっていき、相対音感も備わってきます。
昔はレコードが擦り切れるまで聴いて耳コピをしてきました。アナログなチューニング方法もぜひ身につけてほしいですね。
それからスナックやBarにギターが置いてあることもあります。
だいたいチューニングが狂っていたりします。1曲弾いてよ!なんていわれて、チューナーも使わずにさっとチューニングできたら格好いいですよね!